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明日の南北、6月の米朝会談の前、先週の日米首脳会談

  昨日、国賓として訪米中のフランスのマクロン大統領が、米国上下両院議会で、前日抱き合いお互い称えあったトランプ大統領の「米国第一主義」や、「反環境保護政策」を率直に批判する演説を行い注目されている。
 明日27日には板門店で南北首脳会談が開かれる。そして早くも6月の米朝会談の場所としてシンガポールやウランバートルの名前が取りざたされている。
 こんなことを言うと炎上しそうだが次のノーベル平和賞の候補には極左の文大統領の名前が挙がるかもしれない。

  先週、安倍首相も訪米し、トランプ大統領とフロリダの別荘マールアラーゴで会談をしている。
 今回の日米会談の特徴は、一言でいえば「何もなかったこと」につきる。 

 一年前の同じマールアラーゴでの我が安倍首相への異例の歓待ぶりを思い出してほしい。
 ハグし、19秒もの間わざとらしく長い握手をし、大統領特別専用機での移動、家族ともども昼夜合計4回の豪華な食事会、二つのゴルフ場での合計27ホールに及んだラウンド、さらにお別れ晩餐会の席上、北のミサイル発射の緊急報告が入るとトランプ氏自ら直ちに共同記者会見を提案し、「偉大な同盟国日本を100%支持する」とまで言ってくれたのだから、安倍夫妻だけでなく日本中が有頂天になったものだ。

 この一年間でトランプ大統領の引っ張る世界情勢はがらりと変わって、我が国をも揺さぶり続けている。
 大統領就任の朝いきなり行ったTPPからの離脱宣言はもとより、マティス国防長官が「日本をお手本にしろ」と恫喝したことに基づいたのか、EU各国(フランスも含めて)が軒並み防衛費の自国負担分を数%づつ増大させたり、我が国は一基1000億円するアショア(地上配備型)・イージスを複数基購入させられ、その上に降って湧いたような北の「核ミサイル開発中止宣言」と六月の米朝首脳会談である。

 安倍首相は米朝会談(その前に明日の南北会談)のぜひ前に、トランプ氏に北に会ったら交渉してほしいことを伝えるため訪米したのだが、拉致問題では「最大限の努力」という外交的な慣用句でしか答えてもらえず、アメリカに届く長距離ミサイルの開発中止だけでなく、「日本が射程の短・中距離ミサイルの発射も止めさせてほしい」と頼み込んだがあっさり断られた。
 つまり日本は傘の外なのだ。

 それどころか日本のマスコミはあまり触れたがらないのだがフィナンシャルタイムズなど海外の表現では、
 Trump snubs Abe offer to rejoin TPP trade pact
  ということになる。
 この、”snub”という言葉は、意味としては「撥ねつける」「拒絶する」ということだが、音の響きからしてもそのニュアンスは「鼻でせせら笑って」というのに近い、と思う。
 トランプ氏はただすり寄ってくるだけなのは意外に嫌いなのかもしれない。

 トランプ氏の我が国への最大の関心事はもっぱら貿易赤字問題のようで、この日の会談でも早速一機150億円というステルス機「F35A」の前倒しや追加購入、さらに一基1500億円の最新鋭レーダー設備の導入の約束を首相は迫られた、と言われている。
 アメリカからの対日有償軍事援助(つまり武器の押し付け販売)は、2018年度予算ですでに4000億円を超えているという。

 この一年、世界情勢ばかりでなく我が首相を取り巻く空気もがらりと変わって足元を揺さぶっている。
 身から出た錆と言ってしまえばそれまでだが、トランプ氏にも、身内や取り巻きに弱く、わきが極端に甘い三代目のお坊ちゃまでしかないということが完璧に見抜かれてしまっているのであろう。 

 トランプ主導で世界情勢がガラガラ変わっていこうとしている今日、我が国はなんという不幸なことであろうか。

 しかし我々ベンチャー経営者にとっては、たとえ米国抜きであっても「TPP11」は、原料の輸入ということからもまた製品の輸出という点からもとても望ましい。
 これからの時代TPPに限らず色々米国抜きということに迫られるだろうし、傘の外だという覚悟を迫られるように思う。
 そして傘の外かもということに一番恐怖感を持っているのが案外、既存の財界、外務官僚、マスコミだけかもしれないのだ。

 

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